エルドラード ラム

El Dorado Rum

エルドラード ラムは、ガイアナ共和国(以下ガイアナ)にあるダイアモンド蒸溜所でつくられており、300年以上にわたるカリブ海のラムづくりを象徴しています。

歴史のある ポットスチル(単式蒸溜器)とコラムスチル(連続式蒸溜器)を用いて蒸溜することで、奥深さ、複雑さ、そしてなめらかな口当たりを兼ね備えたラムをつくりあげます。

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ダイアモンド蒸溜所は、デメララディスティラーズ社(DDL)所有のガイアナに現存する唯一の蒸溜所です。また、世界で唯一の「デメララ ラム」の生産者でもあります。

現在、ダイアモンド蒸溜所では14基の蒸溜器が稼働しており、そのうち9基はガイアナ各地の農園から移設された歴史のある蒸溜器です。世界で最後の2基である「木製ポットスチル」と、世界で唯一稼動している「木製コフィースチル」が、現在も現役で稼働しています。
これほど幅広いスタイルのラムを生み出すことができる蒸溜所は、世界でも他に類を見ないと言われています。

ガイアナにおけるラムの歴史

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1640年代
ヨーロッパの入植者がサトウキビを導入したことから、ガイアナでのラム生産の歴史が始まりました。
1650年代
イギリス人によって蒸溜技術がもたらされ、ラム製造の基盤が築かれました。

1670年頃
イギリス領ギアナ時代には300以上の蒸溜所が存在し、それぞれが独自のラムを生産していました。それぞれのラムには起源や原産地を示す特有のマークが付けられ、その蒸溜所の個性や伝統を示す重要な目印となっていました。

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Rum


1880年
イギリス・ヨーロッパ向けの砂糖とラムに物品税が導入されると、多くの農園や蒸溜所は閉鎖または統合を余儀なくされていきました。
ラム業界全体で、イギリスからガイアナ人への所有権の移行が進む中、バルクラム(輸出用原酒)のみの生産体制から脱却し、地元ブランドとしてのボトリング・販売へと舵が切られました。
これにより、それまで制限されていたブランドラムの現地企業の所有が可能になりました。


1992年
エルドラードシリーズがプレミアム品質の熟成ラムとして発売されました。
その中でも「エルドラード15年」が、エルドラードブランドを世界市場に広める先駆けとなりました。

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20世紀初頭以降
ガイアナに点在していた砂糖農園や蒸溜所の多くが統合されていきました。そして1998年、デメララ・ディスティラーズ社が、デメララ川右岸に残る最後の農園「ダイアモンド」に、各地の蒸溜器や設備、技術をすべて統合しました。
こうして、ガイアナのラムづくりの歴史と伝統は一つの場所に受け継がれることとなったのです。

エルドラードEl Dorado

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