「エルドラード」は、ガイアナ共和国を流れるデメララ川の右岸に位置するデメララディスティラー ズ社所有のダイアモンド蒸溜所でつくられるラムです。
ダイアモンド蒸溜所は、歴史的遺産とも⾔うべ き 18 世紀に作られた⽊製の蒸溜器を含む複数の蒸溜器が 1 つの蒸溜所内で稼働している珍しい蒸溜所 で、現在稼働している蒸溜器の中で最も古いものは、1732 年にポートモーラントエステートに設置さ れていた 2 連の⽊製スチルです。
異なる蒸溜器でつくられる複数の原酒をブレンドすることで⽣まれ る複雑で豊かな味わいが、「エルドラード」の特徴の⼀つです。
【ガイアナにおけるラムの歴史】
ガイアナにおけるラムの歴史は、エルドラード(⻩⾦郷)伝説が語り継がれていた⼤航海時代の 17 世紀まで遡ります。
1650 年代にオランダ⼈⼊植者によってサトウキビがもたらされ、⽔路が整備されたデメララ川の下流および沿岸部を中⼼に砂糖プランテーションが発展。1670 年 にイギリスから蒸溜技術が導⼊されたことで、本格的なラムの蒸溜が始まりました。デメララ川流域は、1700 年代の全盛期には 300 を超える蒸溜所が稼働し、イギリス海軍の⽔兵に配給されるラムの重要な供給元となっていました。
その後、デメララ川流域では幾度もの統廃合が繰り返され、最後に残った唯⼀の蒸溜所が、このダイアモンド蒸溜所です。